親としてのキモチ

「持ってる」ムスコとサッカー日本代表

「持ってる」という言葉は、ハンカチ王子こと日本ハムの斉藤投手やサッカー日本代表本田選手に、インタビュー等で使われて、流行語大賞にも選ばれたりしました。勝負運というか、ここぞという時に良い結果に導かれる何かの事かと。

今まで成功や結果を出している人達に共通しているのは、並々ならぬ努力と、いざという時に「持ってる」かどうかじゃないかと思います。

 

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宿敵、そして因縁のオーストラリア

2013年6月4日に、ブラジルワールドカップ出場を掛けた日本VSオーストラリアの最終予選が行われました。勝利か引き分けなら確実にW杯出場が決定する大事な試合。19時30分ごろに試合開始のホイッスルが吹かれました。

私は、急いで風呂に入って、言い知れぬ不安を抱えてテレビに噛り付いて試合を見始めました。というのも、2006年のドイツW杯での惨敗を、偶然にも新婚旅行で立ち寄ったフランクフルト空港のロビーのTV画面に見てから、楽勝な相手と思っていたオーストラリアは、一気に不吉な存在として記憶されてトラウマ化されてしまっていました。

 

引き分けでもワールドカップ出場なのに

この日に限って、風呂上りのムスコも珍しく試合を一緒に見ていました。試合は、ホームの日本がやや押し気味に試合を進めるものの、決め手にかく内容で、だんだん見ている側としては、勝利よりも引き分けでのW杯の出場に期待をし始めていました。

後半の25分ぐらいに、ムスコはいつもの寝る時間になったので、ママと二階へと上がっていきました。そして運命の後半38分に、オーストラリアのクロスぎみのボールが奇跡的にゴールの隅に入ってしまった。

 

後半44分に、ムスコ降臨

ここで一気に負け試合の様相を呈してきました。日本は選手交代で攻めの姿勢を示しますが、オーストラリアの守りを崩す事はできませんでした。なかなかシュートまで持ち込めない中、どんどん時間は消化されていき、後半44分頃には、この試合に負けた場合の予選突破する可能性について考え始めました。

そんな時、「パパ!まだサッカー見てるん?」と、ムスコが目をしばしばさせながら2階から降りてきました。

私は、神でも仏でも、いやムスコでもすがれるのなら、すがってしまおうと思い、「日本困ってるから、一緒に応援して」と頼むと、ムスコは「しゃあないなー」と手を叩いて応援を始めてくれました。「がんばれ、がんばれ」すると、なんと、その1分後に日本はPKを獲得して、本田がど真ん中に蹴りこんで貴重な1点を奪取。残りのアディショナルタイムを守り切って日本はW杯出場をこの試合で決めてしまいました。

 

「ムスコは持ってるかもしれない」

この瞬間、私は思いました「ムスコは持ってるかもしれない」と。今からサッカーの英才教育を施せば、あのバルセロナの下部チームで活躍する久保建英君のようになれるかもしれない。取り急ぎ、セレッソ大阪のジュニアに応募して等と妄想をしてみました。

ただ、しかし、本当に残念ながら、例え「持ってる」としても、それ以前に成功に必要な並々ならぬ努力をする忍耐力というか継続力というか集中力を持ち合わせておりません。

 

そして、もっと残念なのが、ムスコがサッカーと認めているのはイナズマイレブンというアニメだけでして、今回応援してくれたスポーツはサッカーぽい別ものだそうです。「持ってる」けど、何だか間違えた持ち方をしそうです。

 

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